Published on Sep. 13, 2013 category : play
遅めの夏休みということで直島と犬島に行ってきました。
その日まで嫌になるほど暑かった、はずなのに、
外部足場で倒れそうなりながら仕事してたのに、
なんてこった台風、、、、
フェリー、、、、
なんて杞憂をよそに、台風はシラッと温帯低気圧になりました。
大きな目的の一つは地中美術館。
安藤建築の中にごく少数の作品展示という挑発的スタイルでしたが
それは贅沢な空間使いで素晴らしかったです。
快晴とはいきませんでしたが
それが功を奏してか、雨後のしっとりした空気で
町並みに溶け込む壁もなんだか妙に艶っぽかったですね。
日本の土壁には抜けるようなカラッとした青空よりも
どこか陰鬱な、ローテンションな天気のほうが似合う。
適度な水分や湿気が様々な表情を生んでくれます。
それにしても外国人の方々の多いこと!
三人に一人はそうでした。
私が壁の写真なんかを撮っている横で同じ壁の写真を撮っている大柄な外国人。
仮にこの外国人、ポールとしよう。
ポールの感性はどんなだろうか?
ポールの目にはこの壁がどう映っているんだろうか?
昔聞いたことがある。
「日本人の目よりポールの目は光を敏感に感じるんだぜ」
「日本人とポールはそもそも見える光の色が違うんだぜ」
私と横のポールではそもそも見えているモノが全く違うのではないか?
だとしたら、すごいおもしろいコトだ。
同じ日本人でさえ同じものの見方なんてしていない。
それ故に、ニュアンスを伝えるのは至難の技だ。
誰かと一緒に仕事をする機会はそう少なくはない。
一つの壁を複数の手を掛けて仕上げていく、という事。
そこにはいろんな落とし穴が隠されていて、落ちると結構痛い。
だからこそ、完成のイメージを共有しなければいけない。
「カッコイイ」や「カワイイ」「イケてる」といった抽象言語の確認作業だ。
この確認作業はやっかいだ。
なぜなら合致しないからだ。
そらそうだ。
一つ一つが個性をもった世界に一つだけの花ですものね。
うーん、難しい、、、、
とかなんとか思案を巡らしていたらポールと目が合う。
日本人特有のスーパーニュートラルな笑顔をかましてみた。
おっとポールも出来るじゃないか穏やかな笑顔。
思い切って写真の画像を見せてもらう。
、、、、壁は写ってねー。
写っていたのは瓦屋根と青々とした植物。
お約束の猫。猫、猫。
壁の写真なんかは撮らんわな。
ポールいい旅を!なんて心で思いながら別れた。
犬島編はまた次回。
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